ガオル戦記

ガオルとは、山形弁で弱る・疲れきるという意味
自転車であちこち走り、七転八倒する様を書いていきます

BRM803大雪と花ちゃん その2

メイン集団から逃げて必死で白樺峠を目指すが、ついに然別湖の自販機休憩で追いつかれ吸収されてしまった。


それにこの集団が最後尾であるらしい。

ということはこの集団からちぎれたら未来はないということが明らかになった。


しかし、逃げで脚を使ってしまいもう力をかけれない状態になっている。

然別湖の湖畔はほぼ平坦なのでまだ良かったが、幌鹿峠への登りにかかるとついに集団から遅れるようになってしまった。


考えてみたら、いや今さら考えなくても同じなのだが最後尾軍団とはいえ、そのメンバーの凄いこと。

殆どの人がPBP完走者でありHさんもこの後宮城1000に出走、そして次のPBPに挑戦するとのこと。

なんでこんな絢爛豪華なメンバーが最後尾なんだ?


恐ろしすぎるぞ大雪600!


わざとゆっくり走ってる?

さて、そろそろ本気だすかとか言ってバビューーーンて行ってしまうんじゃないだろうな。


ちきしょー、花ちゃんは涼しい顔をして皆と一緒に登っている。

考えてみたら、花ちゃん、花ちゃんと朝から上から目線で心配したり可哀想がったりしてるが、ここまで1mたりとも一緒に走ってるわけではないんだよなぁ。


花ちゃんは自分一人でここまで来て、今は暗くなったので安全のために皆と一緒に走っているにすぎない。


危ないのは自分だ!

遅れていることを心配してくれて誰かが自分が見える曲がり角までゆっくり待っていてくれているみたいだ。


しかしそのことが焦りを呼んで余計苦しくなっていく。

どんなにあがいても脚はまわらない。時速6kmを切っている。

しかも完全な最後尾、びりっけつ。


もう集団の最後尾のテールランプが見えなくなった。

待つのも諦めてくれたのだろう。

少し重荷から開放された気分になった。



そしてついに力尽き止まってしまった。

真っ暗闇の峠道。

ヤケクソでライトを全部消して道に寝っ転がり星空を観る。

↓イメージ画像

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星は密集していて、美しいを越えて気味が悪いくらいだ。

地球も宇宙の一部だというのが知覚でき、また信仰の根源はここにあるのではないかと思ったりもした。


気味が悪いといえば先程から右の茂みからごそごそ音がしている。

宇宙もいいが、こんなとこに寝ていてヒグマさんにお会いするのだけは勘弁なのでしかたなしに起き上がり、また走りだす。


そこの角を曲がると頂上ですよとガーミンさんが教えてくれる。

そして嫌な予感がしてきた。

カーブの先、茂みの奥から明かりが漏れてくるのだ。

頂上といっても何もない深い闇があるだけのところから、複数の光が・・・。


もう間違いない。

皆、自分を待っててくれている。

ただでさえ先のPC3のクローズ時間に追われているのに、総勢6名の人達を待たせてしまった。

しかもずっと走っていたのならともかく3回も休み、そのうちの1回などは道の真中に寝っ転がって哲学に耽っていたというのに。


自分がつくと皆一斉に小さくため息をついたような気がした。

待たせて申し訳ありませんと謝ったが、Y田さんが下りは寒いから皆着替えていたので待ってませんよとおっしゃってくれる。

chikaさんも花ちゃんも、待ってないから大丈夫ですよと気を使ってくれる。


みんな優しいね。

でも分かっているよ。自分が待たせた時間は着替えに使う時間よりずっと長かったはずだ。


絶対待っていないと勝手に思った自分の致命的な判断ミスのせいだ。

そして最後尾の暗闇の峠で離れた男を待つ判断をしてくれたのが、おそらくY田さん。


Y田さんは皆を先に行かせ、僕に着替えるように言うと自分もまだ着替えるからと言う。

しかし何だかごそごそやっているがもうすでに雨具をつけて完全防寒体制になっていたから、もしかして僕に余計な気を使わせないためにわざとごそごそやってくれていたのかもしれない。


Y田さん、本当に申し訳ありませんでした。

それに花ちゃん、何もしてあげれないくせに、上から目線で心配したり逃げたりしてた自分に対して、優しくしてくれてありがとう。

この先何か自分にできることがあれば、必ずお役にたてるよう頑張るからね。


Y田さんの皆に対する気遣いはこの後環境が厳しくなるにつけ凄みを増してくる。

ゆっくり気をつけて降りるように言ってY田さんがしんがりを努めてくれた。


208km地点、PC3糠平温泉の有人チェックポイントに到着。

20:52着。

良かった、なんとか1時間近くの貯金でこれた。
↓イメージ画像(AJ北海道様からお借りしました)

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事前情報ではスタッフの方が美味しいラーメンをご馳走してくれるという。

意地汚くそれを期待して頭のなかはラーメン一色になっていたのだが、残念ながらないらしい。


花ちゃんに、ごめん僕が遅いから売り切れちゃったのかなと言うと、どうもそうではなくて火を炊いたら温泉の係の人から止められたそうだ。


ここではトイレ休憩のみで次の士幌PC4に急ぐ。

238km地点のPC4までは下り基調で問題なく22:26着。

1時間半程の貯金。

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この調子でいけば309km地点の仮眠場所陸別には2時間半ほどの貯金でいけそう。

ということは1時間半は休める。


Y田軍団と花ちゃん、そして僕と最終組7人が70km先の陸別道の駅に向けて出発した。


トレインのラス前を花ちゃん、最後尾を自分が務めるが花ちゃんが徐々に遅れる。

Y田さんが速いわけではなく、花ちゃんの調子が悪そうだ。


結局集団からちぎれてしまい、僕と花ちゃんの二人行となった。

登りは花ちゃんを先に行かせて、平坦は僕が前を引く。


たぶんY田さんも自分が花ちゃんと一緒に走ることになったと理解したのだろう、待つこともなくどんどん先に行ってしまった。


しかしこれもY田さんのやり方なのだが、距離をおいて観察しててくれる。余計な手助けはしない。しかし決して見放してるわけではなく、必要とあれば助けてくれる。


現にとっくに先に行ってると思っていたが途中の足寄のセーコーマートでちゃんと待っててくれた。


誰もが一刻も速く陸別に着いて寝たかったろうに。


花ちゃんはどうもお尻が痛くなってきたようで、chikaさんが親切に色々と世話を焼いてくれている。


我々もここで明日の朝の食事の調達も含めて休憩したかったので、Y田さんに言って先に行ってもらった。

なんとなくだが、Y田さんから目で「花ちゃん頼んだぞ」と言われたような気がした。


頼まれたのは良いのだが、ロードバイクを買ってからこのかた、単独行しか知らない自分が他人を引く難しさを痛感してしまった。


しかもおそらく花ちゃんは疲れからかお尻の痛みか、本調子ではない。

そういう状態の人の体調を考えてスピードを調整したいのだがうまく行かない。


あるときは離れてしまい、あるときは遅すぎて詰まらせてしまう。

もうどうしていいか分からず、ゆっくり自分のペースで走って、あとは大きく離れないようにだけ注意するしか出来なかった。


花ちゃん、肝心な時不甲斐ないオッサンで申し訳ない。


2時40分頃309km陸別道の駅に到着。

ここまで思っても見なかったアップダウンが延々と続き結構時間がかかってしまった。

ここを貯金1時間を見て3時半に出発の予定だ。


Y田さん達は基本的に脚があるので4時まで休むつもりだと聞いていた。


ここで花ちゃんに提案をする。

自分は遅いので3時半には出る。

Y田さん達は4時まで休むようだが、先ほどのように花ちゃんがついていけないようだと迷惑がかかるので、よかったら自分と一緒に3時半に出ないか?

すっかり明るくなれば、また一人で走ってもいいしY田さん達と一緒に走ってもいいし。


花ちゃんは理解してくれて一緒に3時半に出ることになった。


実はこの時、今回のブルベは花ちゃんと一蓮托生の覚悟を決めていた。

たぶん花ちゃんはこのペースだと良くて遠軽、悪ければ次の留辺蘂でタイムアウトになる可能性が高い。

しかし、これも縁だしこの苦行から開放されて花ちゃんと列車輪行も乙じゃないか、などと勝手に考えていたのだが。


そしてこの後驚くべき出来事が起き、今回の一蓮托生の決断が、恥ずべき一人よがりだったことが判明する。









BRM803大雪と花ちゃん その1

AJ北海道主催のBRM803大雪に行って来た。

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去年の暮にこの大雪600kmにエントリーしてから、真冬の千葉300kmを皮切りにこの日のために努力してきた。
鼻血や蕁麻疹にも悩まされてきた。
4月の大雪に恐れおののきDNFを余儀なくされた。
大雨に気持ちが折れたった100kmでDNFしたこともあった。
一時は完全に諦めかけた時もあった。
だから母の故郷のこの大地に立てただけでも感無量である。

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あとは今の自分の実力でどこまで出来るのか。
簡単な戦いでないことは承知しているつもりだ。 


前夜祭が滝川にある松尾ジンギスカン本店という所で行われたのだが、道に迷い集合時間から5分ほど遅れて着いた。

もうみなさん、席につかれている。どこに座ろうか廻りを見渡すがどこも空いてない。 


その時一人の女性が満面の笑みで手を振って招いてくれた。

先月会津のブルベで一緒だった名門亀太郎軍団の姫「花ちゃん」だった。
 


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ここから僕と花ちゃんの3日間にわたる長い物語が始まる。


会津では一緒に走る場面はなかったのだが後夜祭で花ちゃんもこの大雪600にエントリーしていることを知り、盛り上がった記憶がある。

彼女は今年からブルベを始めて300kmまでは走ったことがあるが、600kmを走るのは初めてで、それでも北海道の雄大な景色と南富良野でエゾカツカレーを食べるのが楽しみであることを知った。


正直今日のために2年がかりで準備して400を2回DNF、3回めの富士大廻りでやっと完走してここに来ている自分からするとちょっと贅沢な希望のような気がした。


「エゾカツカレー、僕も食べたいけど完走のため今回は全部コンビニ飯にする。然別湖・糠平湖への登りを考えるとPC3の上士幌には制限時間ギリギリになる可能性があるからね」


などと素人のくせに偉そうに脅かしてみると可哀想に花ちゃん、「そうか~、やめたほうがいいかな~」などと悲しそうな顔をしている。
 

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あけて次の日、スタート地点の「道の駅たきかわ」にぞろぞろと全国から勇者たちが集まってきた。

皆とても速そうに見える。自分が場違いな所へきてしまった感が強まる。

花ちゃんもいたが亀太郎の男の人が一緒なので挨拶だけにとどめる。
 

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簡単なブリーフィングの後、8時にスタートとなったが、さすが600kmともなると皆ゆっくりと談笑しながら三々五々出発していく。


北海道のY田さんグループも出発した。

Y田さん・チコリンさん・chikaさん・bongoさん・石巻のSさん・北海道のHさんというメンバー。


実はY田さんがブログで北海道を楽しんでもらうため39時間完走を目標に走るとおっしゃっていたし、実際に去年200kmしか走ったことのない福島のkeiさんを見事完走させた名人芸の方だと伺っていたので、機会があればいっしょに走らせてもらおうと思っていたところなのだが。


ほとんど平坦だと聞いてきたのにスタートしたと思ったら結構な登り、やっと平坦になったと思ったら、いやらしいアップダウンが始まる。
 

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前を行くのはチコリンさん。
嘘だろ!これが所謂北海道の平坦な道!?

こんなのが600kmも続くうえに狩勝峠・白樺峠・幌鹿峠・北見峠?


貧脚さんはゆっくり行くしかない。

それに比べY田さん軍団の速いこと!


ぜ~んぜん追いつけない。一緒に走らせてもらおうなんてレベルではなかった。


39時間で走ると宣言している人達がこのスピードなら、もう結果が出たも同然じゃないか。後はどこまで行けるのか?どこの駅で輪行すればいいかなんていうことを考えながらそれでも行けるところまで頑張ろうと当社比でいつもより速いペースで走った。


57.8km地点の富良野PC1には10:28着。
 

ここで花ちゃんと会う。

どうも一人で走ってるみたいだが、一緒に来た亀太郎の男の人はと聞くと、最初から一緒に走る約束をしてた訳でなく、それにとても速い人なのでスタートからバビューーンといなくなってしまいましたとのこと。


それって女の子一人で来てるのと同じじゃん!!!


ということは、見るところお若く多分独身の花ちゃんは600km二晩を、たった一人で走るつもりなの????


エゾカツカレーどころか本物の蝦夷鹿とかヒグマとかでるかもしれない深夜の陸別への道を?

一人でぇぇぇぇぇぇぇ?


と強く思ったが、思っても助けてあげれるわけでもないので。お互い頑張ろう的なあいさつで誤魔化しながら、さっさとPC1を出た。


なんといってもこれからPC2までは狩勝峠という最初のボスとの戦いが待っているのだ。

北海道らしい雄大な景色の中40kmほど走り南富良野の道の駅を通過した。

昨日花ちゃんに言った通り、ここは通過して次のコンビニで昼食にする予定だ。

道の駅のレストランの横の壁にはたぶんY田軍団の方々のバイクが立てかけてあった。


出来れば花ちゃんも予定どうりここでエゾカツカレーを食べてY田さん軍団に混ぜてもらいといいのになぁ、などと勝手なことを思っていた。


というのも、どうも気になってしょうがない。

若い女の子がこんな過酷なゲームに徹夜を含む二日間も挑むなんて。

しかも、今年からブルベを始めた?

だれも止めなかったのか?


花ちゃんのことばかり気にしながら、でももう会うこともないかもしれないと思いながら道の駅から少し行ったセイコーマートで昼飯休憩に入った。


とにかく貧脚は休憩時間も最小にしなければならない。

しかもまだ序盤だ。

食べやすいおにぎり系を口いっぱいにほうばり・・・・


その口いっぱいのおにぎりを思わず吹き出しそうになってしまった。


花ちゃんが軽やかな脚取りでこのコンビニにやってきたのだ。


な、なんで?

エゾカツカレーは食べなかったの?


聞くとやはり時間的に難しいと考えやめてコンビニ飯にしたとのこと。


でも、なぜこのコンビニに?

偶然?

まるで花ちゃんと自分が縁があるみたいじゃないか?

神様は心配ならお前が一緒に走ってやればいいとおっしゃっているのか?

でもね、神様。自分に実力があればそれもありだけど、自分でさえ精一杯なのに一緒に走っても弱者同士のコンビなんてお互い脚を引っ張って共倒れになるだけじゃないか。


などと頭の中でぐちゃぐちゃ自問自答しているが花ちゃんはそんなことも知らず平和な顔をしてコンビニ弁当を食している。


でも全然進んでない!


食べるの遅い!

おまけにメールなんかしてる!

やっぱり無理!

これは一緒に走ったら共倒れになる!

と判断して心を鬼にして先に行くことにした。


じゃ先に行くからね。僕遅いから狩勝峠でバビューンと抜いてね


花ちゃんは無邪気な顔をして笑顔いっぱいで手を振っている。


その無邪気な笑顔に弱い。

なんだか、めちゃくちゃ心が痛むんですけど!


なんで僕がこんな気持にならなくちゃならないんだ?

まるで、まるで、昔読んだ遠藤周作の小説みたいじゃないか。

【わたしが・棄てた・女】


この時は今考えるとなんて恥ずかしい勝手なことを思っていたのか。


狩勝峠はそれほど手強いわけではなかった。しかし日差しが強く暑さで熱中症の危険が考えられた。

だから少しペースを抑え氷水を体にかけながら進む。


今回600kmを走るにあたって自分に課したノルマがある。


50kmに一回は必ずコンビニに寄って1ボトルは氷水、2本目は氷だけで常に満杯にする。

水は必ず2Lを買い、体を冷やすためにも使う。


食べたいものに加えて、おにぎり1個とエネルギーバー1個を買い、おにぎりは口にエネルギーバーはフロントバッグにいれ25km走ったら食べる。


このルールのおかげで熱中症にならずまたハンガーノックにもかからず、また後述するが眠気との戦いにも勝つことが出来たと思っている。


もうすぐ狩勝峠の頂上というところで歌うような関西弁が聞こえてきた。


「おさきに~」


Y田さん軍団のchikaさんだ。

クライマーだと聞いていたが、細身の体を揺らしながら軽やかに追い抜いていった。

なにか美しい黒いアゲハ蝶を見た気がした。


ということはY田軍団に追いつかれた!?

逃げなくては!

Y田さん達は39時間完走隊である。ならばそれより速く走らねば完走はありえない。


幸い(何が幸いかわからないが)chikaさんは頂上のレストハウスの方へと行ったのでここで休憩するみたいだ。
 

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こちらは休憩なしでさっさと先へと行かせてもらう。


豪快に26kmほど下った先が144.1kmの十勝清水PC2だ。

15:39着 自分の予定より1時間ほど速いペースだ。

クローズまでの貯金は2時間。


ここからこのブルベのメインイベント、然別湖から幌鹿峠越え糠平湖までの64kmの区間が始まる。

計画ではここで脚を使い切らないこと。適度に休憩を入れて21時までに着く予定を立てている。


1%ほどの斜度の道が延々と続く。一見平坦に見えるので速度が上がらないことに焦りを感じるが我慢・我慢。

ゆっくりで良いのだ。

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この時、這いつくばるようなライディングフォームの年配の方から抜かれた。

「後ろ姿に元気がない!!」と大きな声で怒鳴られた。


いや別に元気はあるんですけど、ただコントロールしているだけで。

と思ったがまあいいや、善意の気合だと思って苦笑いしながら進むと、2kmぐらい行ったところで先程の気合オジサンが道端に座ってうなだれている。

大丈夫ですかと聞くと

「疲れちゃった」

とのこと。まあ、病気でもなさそうなので、先を急ぐ。


然別湖までの登りに入り、6%ほどの傾斜が延々と続く。

この6%ほどの傾斜が延々と続くのが北海道の峠の特徴で、足休めがない。

続くといったら本当に続くのだ。

容赦がないのである。

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これがいい加減売り切れ気味の脚に効く。

白樺峠の前の扇原展望台で小休止を余儀なくされる。

大丈夫、まだ予定通りだ。
 

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夕暮れを迎えた広大なパノラマを愛でていたら、下の方からなにやらピンクの物体がゆらゆらと近づいてくる。


心臓がひっくり返りそうになった。

花ちゃん、その人である。


あっ、お疲れさま~とあの無邪気な笑顔で・・・


ここまで一人で登ってきたのかと驚きと少なからずの感動を覚えた。


するとY田軍団の皆様も次々と登ってくる。

聞くと前のPCから一緒に走ってるとのこと。


それは本当に良かった。

このペースで平気な顔をして登ってくる花ちゃんは、さすが600km走りに北海道までくるだけのことはある。それなりの実力の持ち主であると見直した。

そのうえY田軍団と一緒に走れるのなら、完走も間違いないし、心配した夜の危険もないだろう。正直ほっとした。


良かったのだが、今度は自分が危ない。

自分はスタートでY田軍団にちぎられているのだ。


Y田軍団がメイン集団で自分は逃げをうっている新城幸也の心境になっていたのだ。


やばい、花ちゃんとまた会えたのに話しもせずまた逃げるように先を急いだ。


花ちゃん、君から逃げたんじゃないんだ。タイムアウトDNFから逃げたんだぜ。










会津そしてラスボスとの戦いで北海道へ

会津トライアル、行ってきたどー!


いったい、いつの話よ?


えーと・・・  わかんな~い (^O^)


おまえは、ローラかっ! ( ・`ω・´)


申し訳ない、ずいぶん昔の話になってしまいました。

7月14日にAJ神奈川さん主催の会津トライアルに行ってきました。


これは福島を治める大魔王ちゃりけんさんと会津に思い入れがあるAJ神奈川の主催者の方のエネルギーが合体して昇華し爆発して出来たブルベなのである。

まだ今年は正式認定が間に合わずトライアルだが来年の秋に正式ブルベとして実行される見込みだという。


ところが前日入りして泊まった宿が、世界32カ国を旅して歩いた自分にとっても最悪三本指に入るであろう悪宿で、すっかりライフエネルギーを消耗してしまった。


だって温泉だというから予約したのに、お風呂は8時までです。なぜなら宿主人が朝早いからボイラー止めたいからだと。


エアコン付きだというから予約したのに、60分100円のコイン投入式だった。

隣の建物との隙間が30cmほどしか無く、極度に蒸し暑い部屋だったが、寝てからコイン投入できないだろっ!

暑くてほとんど寝られなかった。


夕食が酷い。本当に酷い。不味いを超えている。

下の写真に写っている汚い雑巾。多分テーブル拭きだと思うのだが自分が席につく時は鮭の切り身の上に鎮座しておりました。

汚ねーじゃないか!
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すべての食物が何か臭う。湿っていて臭くてフニャフニャしてて気持ち悪い。

とても食えたもんじゃないっ!


ねえ、いつまで宿の悪口言ってるの?

ブルベのこと書かなくていいの?


はぁ、はぁ、だって福島の復興たってこんな気持で商売やられたんじゃ他の頑張っている福島の人達に・・・


分かった分かったから。もう貴方が次から泊まらなきゃいいだけでしょ、次いこっ。


ああ、うん。


そんなこんなで寝不足、栄養不足で猪苗代湖畔のスタート地点まで5kmほど自走。
このスタート地点の雪見荘は、ご主人が親切で食事も美味しいし昨日の宿とは天と地の差がある三ツ星民宿だった。
最初からここに泊まれば良かった。
それにしても昨日の宿は酷かった。だって・・・

やめなさいってば!
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昨晩から降り続いている雨は、なんとか止んでいるが道は真っ黒に濡れている。

スタートしてから桧原湖まで370mほど標高を上げる道が続くのだが、やはり脚が回らない。なんというか腹に力が入らないから出力も上がらない感じ。

やっぱり殿を務める最後尾部隊所属となってしまった。


思うにつけ昨日泊まった宿は・・・


やめいっ!!!

宿の話はもう金輪際しない!!!


あっ、う、はい。


桧原湖からの豪快な下りを楽しもうと50km/hを超えた時、ブルベーが何人か道端に停まっている。

カーボンホイールを恥ずかしいくらい鳴かせて急停車をして聞いてみると、ガーミンのGPSを落とした人がいて、皆で探してるらしい。

そりゃ大変っていうことで一緒に探しだすが、よく聞いてみると落ちた時自分の太ももで跳ねあげてどこかに飛んでいったらしい。たぶん右側のジャングルの中だ。

これは、可哀想だが見つからないと見て、先を急ぐことにした。


20kmほどのダウンヒルをふっ飛ばしたおかげで、200kmを8時間とかで走る一風変わった趣味をお持ちの方々を除いて、一般人のブルベーの方々に追いつくことが出来た。


ここから喜多方・柳津・美里と平坦基調の道が続くが、今度は雨があがり太陽が出てくると暑くて蒸し暑い盆地特有気候に悩まされることになる。


なんとか頑張ったのだが美里あたりで目眩が酷くなり自主休憩。

自販で買った500mlの水2本を頭から被り、なんとか生還。


芦の牧温泉までちょっと登ってなんとか2時間の貯金も出来たし、今日はなんとかなるかと安心したので、 スタッフお薦めのラーメン屋に飛び込む。
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いやあ、優子、美味しい!ほ~~んとっ美味しかった。

昨晩の悪夢からやっと逃れることが出来たような気がする。

自分の後、猫の駅長さんを観に行っていた「けーこ」さんがこのラーメン屋に入ったらしいのだが、焼きそばを頼むも散々待たされて1時間もいたらしい。

可哀想に。こういうことがあるから、ブルベで迂闊に食堂に入れないんだよなぁ。


ここから、羽鳥湖まで約30kmにわたり登りが続くのだが美味しいラーメンで元気いっぱいになった自分は楽々とこなし・・・


という風にはならなかった。

芦ノ牧温泉を過ぎて国道から大川ダムの裏側に行く頃、また雨が酷くなり豪雨と言っていい状態になってきた。

しかし、雨なのに暑い。蒸す。

何度も休憩をはさみふらふらと羽鳥湖畔にあるPC3に滑り込んだときは貯金は30分まで削り取られていた。


まだここから鳳坂峠・勢至堂峠と戦わなければいけないので、休憩もそこそこ雨の中に飛び出した。


鳳坂峠はなんとか越したものの、勢至堂峠でついに脚が完全に昇天してしまった。


ふらふらと夢遊病患者のように漂いながらのぼっている脇をけーこさんがどビューンと軽やかに抜いていった。

はえ~~~!!!!!!


け~こさんに抜かれてから、もう根性とか意地とかそういう頑張るための気持ちがすっかり抜け落ちてしまい、最初のうちは写真を撮るふり休憩でごまかしたものの、ついに100m走っては休憩とロードを買って最初のツーリング状態に陥ってしまった。


ねえ、たった200kmでそんなになっちゃうのってヤバくない?


ヤバくないったって、ヤバイけどなっちまったもんはしょうがない。


それで、これから600kmも走りに北海道くんだりまで行くんだ?


うううううううう


まあ、とにかく勢至堂峠を越え猪苗代湖までの下りに入った。

ブロック屋さんから教わったように、脚のアップ・アップを心がけて110ぐらいのケイデンスで廻していたら、すっかり死んでいた脚も徐々に回復してきた。

雨が強まり豪雨状態になってきたので、途中のスーパーに逃げ込んで30分くらいの休憩をはさんだが、脚が回復してきたおかげでそれからは30km/hオーバーで走ることができるようになり、なんとか時間内にゴールに滑りこむことが出来た。


下の写真は最後に姿を見せたシャイな会津磐梯山。

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ちゃりけんさん、自分の体調管理のいたらなさで苦しみましたが、晴れていれば素晴らしい観光コースとなること間違いないです。

来年の秋の本ブルベ楽しみにしています。1年間本当にお疲れ様でした。


AJ神奈川のスタッフの皆様。

本当にお世話になりました。

終わった後の懇親会では色々な話を聞けて、とても楽しかったです。


ねえ、だけどさ、本当にこんなヨワヨワで北海道600km大丈夫なの?


だって去年の暮北海道の大雪600をエントリーしてからこれを完走するために逆算して色々頑張ってきたんだから、頑張ってみるよ。


YO-TAさんから「北の大地を堪能してきて下さい」ってコメントいただいてるわよ。


うん、ありがたいね。


これって、どうせ遅いんだからあまり無理しないで楽しんできなさいって言う意味だと思うけどな。


ううう、まあ、そうかもしれない。

出来ることを、淡々とやって駄目ならしょうがないさ。

でもね、会津のその後の懇親会で、ちゃりけんさんとチコリンさんから励まされたんだ。


なんて?


うん、北海道の人達はみんな優しくて紳士的だから、本州からきた弱者を必ず助けてくれるって。


本当かなぁ?そんなことって、ある?


あるさ、現に去年の大雪600では、200kmしか走ったことのない福島の寺美人さんを北海道のYさん達が優しくエスコートして完走させてあげたって言ってたし。


ふ~ん、それって女性だからでしょ?

恐ろしく遅いオッサンなんか、誰もかまってくれないと思うよ~。


そうかな~?

あっ、それとGOKISOつながりのiwanさんもいるし、とても心強いんだ。


大変!!!、ねえ、見てこれ。


何?大きな声だして?


Yさん、この間の岡山1000で膝を痛めて大雪出れるかわからないってご自分のブログに書いてある。


あっ、うっ、・・・


あら、それに加えてiwanさんも北海道1200の試走で膝を痛めてどうなるかわからないって。


じぇじぇじぇじぇじぇぇぇぇぇぇぇ????


BRM622 富士大回り400

いやあ、優子。

富士大回り400km、完走しちゃったよ。


うん、私もびっくりした。


やっぱり人生諦めないと、良い事あるもんだな~。


あのさ、たかが遊びなんだから、なんでも人生訓にしない方がいいよ。

ジジ臭い。


ジジイ言うな!


ということで、遅くなりましたがBRM622富士大廻りを振り返ります。


台風が心配されたが、田村編集長(社長?)はじめ何人かの強力晴れ男のお陰で快晴となった。

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暑かったね~。


うん、東北人には辛い。

だからセーブしながら道志みちを登って50km地点の通過チェックには10時に到着。

平均17km/hだからここまではまったく予定どうり。
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どこから狂ったの?


それがわからないんだ。

道志みちは斜度はたいしたことないのだが、とにかく長い。

こんなに60kmも登り続けたことはないので、水分補給・カロリー補給をしながら充分気をつけて来たはずだったのに。


また脚が攣ったの?


そうなんだよ、突然。

山伏トンネルを抜けて、山中湖へ爽快なダウンヒルだったはずなのに右脚が攣って、左もすぐに。

湖畔の使われてないバス停で芍薬甘草湯を飲んで、アミノ酸と炭水化物粉末を摂取して10分ほどストレッチをしたが、完全にはよくなるわけもなく、しかたなくよたよたと走りだす。


富士山は?


本来はここで、ど~んと富士さんがどや顔して現れるのだが、世界遺産なんて怪しげなものに登録されてご機嫌斜めだったのか、お隠れになったままだった。
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とにかくこのままじゃあと340km以上も走れるわけもないので、休養とガツンと補給ということで、富士吉田のすき家に飛び込む。


ところがこれが大失敗。

混んでいるからか、注文にもきてくれない。注文しても持ってこない。やっと持ってきたら間違えている。謝りもしない。時間は無駄に過ぎていく。

やっと注文の品を持ってきたと思ったら異様に肉が少ない。


てめーこの富士吉田のすき家!
 

肉の量、山形の3分の1だったぞ!

ブルベの命を削るような貴重な時間を無駄にされて神経も逆なでされて、何か全てが疲れ果ててまたはるか遠くのゴール目指して漕ぎだしたのだが。


だー、駄目だ。
 

富士吉田から本栖湖までの登りをよたよた走りだしたのだが、たかが4kmほどのところでまたダウン。セブンイレブンで緊急休憩を余儀なくされた。

なんとも全身に力が入らない。

もちろん貯金は0どころか刻一刻とマイナスとなっている。


自分を呪ったね。一応冬から準備して努力もそれなりにしてきたつもりなのに。

優子の言うとおり、今回は何があってもタイムアウトまで頑張るつもりだったのに、頑張ることもできずに力なくタイムアウトを迎えるという最悪の展開。


コンビニの路上に横たわったまま、陽炎がたつ道を見るも、もう反射ベスト種族は誰も通らない。

また最後尾なんだろう。

何を飲んでも、何を食べても回復する兆しはない。


これは、もう・・・だめかもしれない・・・優子ごめん。

何も出来ずに終わってしまったよ。

諦めのため息が大きく吐き出された、その時


ん!?


気持ち良い?


そう、ため息がやけに気持ちよかった。


もしかして?


おもむろに起き上がって深呼吸を繰り返す。

吐くときに口をすぼめ、肺の中の二酸化炭素を全て出すつもりで吐く。

異様に大きな音がし、小さな女の子が恐怖に立ちすくんでこちらを凝視しているが、かまうこっちゃない。こっちは必死なんだ。


効く、効いてきた。

驚いたことに、身体中に力がみなぎると同時に脚の攣りも緩和されてきた。


これかあ!!

酸素不足だったのか?


長くゆるやかな道志みちの登りで、あまりハアハアしないできたせいで酸素不足に陥っていたのかもしれない。


いや理由なんてなんでも良い。結果論として呼吸を早めることでまた走れるようになるのなら、それで充分すぎる。


この坂さえ登っちゃえば、後はPC1まで標高差700mのダウンヒル。

見違えるような足取りであっという間に本栖湖到着。


本当に今までの半病人状態は何だったんだろう?


そして念願のダウンヒル。最後にまたちょっと登り返しがあったが、こんなのは勢い良くダンシングでねじ伏せてPC1に14:32に滑り込んだ。

なんとDNFどころか50分の貯金も出来た。


地獄からの生還ということね。


本当に、そう。

また走れることが、嬉しくて嬉しくて。


ここからは、富士川沿いの登りと下り、そして海沿いを平坦基調のまま中伊豆のPC4まで計算できる道のり。

この虎の子の貯金50分を減らすことなく走れれば勝機も見えてくるはず。


そしてその通りの展開となった。

南アルプス市までの道のりは蒸し暑くダラダラとした登りが続き苦しめられたが、呼吸に気をつけながら乗り切り、中伊豆PC4に23:37に到着。なんとか貯金を2時間に増やすことが出来た。

P1000468













   P1000475













ここからは約130km。

眠気に注意しながら、伊豆の山を超え、伊東~熱海~小田原の海沿いアップダウンを超えれば後は平坦。

P1000479














だあれ?前方のお二人は?


これは、え~と田村社長とN女史さん。

速いのなんのって、とてもじゃないけどついて行けなかったよ。


眠気覚ましと集中力維持のため、予定どうり熱海と小田原でコンビニ自主休憩。


小田原へのダウンヒルの最後に朝焼けに染まる海を見ることが出来た。
 P1000483














興津400DNFで見られなかった努力のあとの神様からのご褒美ね。


うん、ブルベやっててよかったと本当に思った。

茅ヶ崎の最終PC5には5:57分着。残り38kmで1時間半の貯金だから、完走が現実のものとなってきた。

P1000485













   P1000488














そして暑さと信号峠に苦しめられながらも8:41分にゴール。

25時間41分の旅が終わった。
 写真














お疲れさま。

今回は、諦めないで頑張ったの、偉かったね。

やれば出来るんじゃん。


そうか?

そうだよな?やれば出来るんだよ僕は。


あれっ?骨折してた左手首は大丈夫だったの?


骨折?

ああ、そうだったかな?


まあ、あんがい図太いのね。


気合だよ、気合。わっはっは。


最終PCからゴールまで、何かムニュムニュつぶやいてたの、あれ何?


ああ、400kmでこんなに疲れるなら600kmなんて絶対「無理無理」って言っていたんだ。


そうね、北海道600は諦めて、今年これから練習してもう少し速くなってから来年挑戦した方がいいかもね。


あっ?ああ、うん・・・・。


ねぇ、今なんか巨大なダンボールが宅配されてきたよ。これ、なあに?

写真-1














あ、う、いや、何かな?


カンガルー便の自転車専用箱って書いてある!

まさか、北海道用?


いや、まあ、一応、なんていうか・・・


ああっ!北斗星も申し込んでるし、帰りの飛行機のチケットもとってるし、えべおつ温泉もちゃっかり予約してるじゃん。

何が無理無理よ。


だって、北海道完走すればSRなんだぜ?


呆れた。死にそうな顔で無理無理言ってたのもう忘れたの?


いやあ、だって400km走っても脚まだ残ってたし、月曜日からちゃんと仕事出来たし、これなら600kmも走れるかなっていう気がしてきたんだ。


信じられない・・・・


なんで?

僕はやれば出来るんだよ!

もう今回で呼吸法がわかったから鬼に金棒さ。


そう、これからAJ神奈川さんの714会津ブルベトライアルで暑さに慣れて、そうして北海道で完走すれば・・・。


完走すれば、僕も晴れて念願のSR様さ。

シューペル・ランドヌール・・ああ、なんという甘美な響き。

口をすぼめてもう一度言ってみよう。


シューペル・ランドヌール ♪


いやあ、今から楽しみだな~。

早く8月がこないかなぁ。わっはっは。


・・・。


調子こいてるこの大馬鹿もんの代わりにAJ西東京のスタッフの皆様にお礼を申し上げます。

温かいもてなしと後方に並走スタッフがいらっしゃることで安心して走れたそうです。

本当にありがとうございました。


AJ北海道のスタッフの皆様、そんなこんなでどうも8月3日にはお世話になるそうです。

今調子に乗って舞い上がってますが、当日までにはきっちり絞めておきますので、どうかよろしくお願いします。


あれ、優子なに?

こら、乱暴はやめなさい!

あっ!

ごめんなさい。

たすけてくれ~!!!













空白期間 その2

400km2つ連続DNFだったので、今度は61日にいきなり埼玉600に挑戦することになった。


実は4月末の連休で宇都宮から日光・会津、ぞしてビーフラインと試走してきている。
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酷い向かい風に悩まされたが、郡山の健康ランドで3時間くらい寝れるだけの算段はついた。

本当は日付が変わる前に白河のビジネスホテルに入り、ちゃんと寝て朝走りだすということをしたいのだが、それは貧脚には叶わぬ夢。


しかもコース変更がありビーフラインの代わりにまた日光に登り返すようになった。こっちのほうが楽だ。


全線走ったことがあるコースであり、練習でも調子が良く、正直この600kmには期するものがあったのだが。


なんと親しい親戚の方が亡くなり葬儀が6月2日にとり行われることになった。

どうしてもブルベに出たくて欠席することも真剣に検討したのだが、まあ、それをやっちゃお終いよ的な人非人行動はさすが取れなく、泣く泣くDNSの連絡をしたのだった。


6月2日、本当に呆れるくらい快晴の空に向かって故人の魂が昇っていくのを見てて、胸の中が悲しみと虚しさでいっぱいになったが、あれはどういう意味だったのか。


走れなかったストレスはとんでもない事件を引き起こす。


翌週火曜日、定時で帰れたので近くの山へ練習ライドに出かけた。

ものすごく調子が良く、去年や春先に比べ明らかな成長の跡が見られた。

なおのこと連続DNFとDNSが悔やまれ、町に戻ってきてもいつもとは違うテンションで高速走行をやめなかった。


大きな交差点に30km/hほどで向い、歩行者信号が点滅したのでダンシングをして更に加速をしたのだが、右折車が数台曲がっていった。


軽自動車が自分が直進してくるのを見て右折をやめ停まったと思ったその時、突然また右折を始め40km/hほでで交差点に直進で入ってきた自分に立ちふさがった。


ぶつかる!


急ブレーキをかけるが、間に合わず。

最後ぶつかる瞬間、後輪をすべらせ車体を左に倒し左手で受け身を取りながら倒れた。


幸い、車にはぶつからなかったが、左手首を痛めてしまった。


一応クルマの運転手さんの免許証の写真を撮らせてもらって、何かあれば連絡するということで別れ自宅に戻った。


左手首の痛みは段々増してきて、ちょっとやばい感じになってきたので、緊急病院に行ったら骨折しているとのこと。


全治1ヶ月だそうだ。

写真 














それじゃ、最後の砦6月22日の富士大廻りもDNSじゃないか。


400kmを完走したことがなくて、8月北海道まで行って600kmに挑戦していいものなのか。

福島のお寺美人さんと違って、自分にはとてもその勇気がない。


とにかく養生して622に間に合うか天に祈りを捧げるしか無い。


へぇ~養生ね~。

その週の土曜日、山寺の1015段の階段を2段飛びで二往復もしたの誰でしたっけ?

写真-1 





















うっ


次の日曜日、ギブスをしたまま1日かけて面白山縦走登山をするの養生って言うのかな?
P1000438







 






あうう。


おまけに、その次の週の日曜日には手首に負担が掛からないとか言って、小径車で1日じゅう山々を走り回ったのも養生なんだ?


だ、だって、我慢出来なかったんだ。


普段の練習はしない。我慢しなきゃいけない時に無理をしてしまう。

そういうのって意思が弱い人の典型よ。


ぐむむむ。


で、どうするの?

週末の400kmブルベ、出るの?

台風来てるよぉ・


た、台風怖い。


じゃ、またDNSするの?


だって、今回DNSすると冬から頑張ってきたのが、無駄になっちゃうし・・・。


じゃ、出るのね?


いや、雨とか風が強いと危険だから、ほら。


なら、やめなさい。その代わり北海道もSRもみんな無しだからね。


いや、あうう、えーと、どうしたらいい?

手首、まだ痛いし、インナーからアウターへ満足に変えられないし。

でも、行きたいけど、台風だし、でもホテルの予約も済んでるし・・・

ねえ優子様、どうしたらいい?


え~い、自分じゃ決められないの?男のくせに?

ああ、情けない!

じゃ私が決めてあげる。


行くのよ!


えっ?


行って男のド根性見せて散ってきなさい!

無理でも条件が悪くても男ならやらなきゃならない時があるでしょ。

今がその時よ。


えっ?えーー?だって?


え~い、うるさい!
 

死ぬのよ。死ぬつもりで頑張ってきなさい。

死中に活ありってね、昔の男は本当に格好良かったわ。


・・・・。


ツイッターで若いピチピチのねーちゃんがいいだの、私はボロボロだのと言った罰よ。

行って台風で死んできなさい!

いいわね!


は、はい。

仰せのとおりにします。









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