ガオル戦記

ガオルとは、山形弁で弱る・疲れきるという意味
自転車であちこち走り、七転八倒する様を書いていきます

空白期間 その1

久し振りねぇ。


あっ、うん、そうかな。


もうこのブログは閉鎖かと思ってたよ。

朝、PIPIさんに叱られたんだって?更新しなさいって。


えっ?う、うん。


どうして私の言うことは聞かなくて、PIPIさんだと従うの?


だって、あの方は美味しいものをたくさん知っているし、美人と友達だし、人生の楽しみ方を知っている凄い人なんだぞ。


へ~、そうなんだ?

まあ、いいわ。今までの空白期間をどうやって報告するの?


どうしよう。どうしたらいい?


知らないわよっ!ぜ~んぶ自分のせいでしょ!


冷たいなぁ、え~と、何からいけばいいんだ?

忘れちゃったよ。


511の興津400のヘタレDNFから行けば?


ああ、そうだね、興津から簡単に書くか。

あれは、ちょうど今日のような雨が降り続く日だったんだ。

写真












 


大雨の朝、憂鬱な気持ちで駿河健康ランドの体育館でブリーフィング。

うっそオオオオというくらい人が少ない。

DNSが54人、出走30人らしい。

こんな日に400kmも走ろうってんだから、見るからにベテランのオーラが漂う凄そうな人達ばっかり。

知り合いのYO-TAさんが清水のホテルから自走で、もうびしょ濡れになって駆け込んできてご挨拶。

知り合いに会えて、ちょっと気持ちがホットする。


さあ、行こうという時にトイレに行きたくなって出遅れ、最後尾スタート。

轟音をあげて雨が降り注ぐ。


冨士川から上りに入った頃、チェーンを落としてしまい、一苦労して直す。

せっかく何人か抜いたのにまた最後尾。


PC1が80kmほど先と遠いので、40kmぐらいのコンビニで自主休憩したら、ブルベーだらけで皆考えることは同じらしい。


ちょうどYO-TAさんが出る所で、もうお会いできるのはここが最後ですねと挨拶したら、それが本当になってしまった。


PC1には1時間の貯金で到着。これは予定どおり。

とにかく蒸すので心拍を130縛りで汗をかかない作戦実行中。


またトイレに行きたくなってしまった。

冷えたのと昨晩焼肉を大量に食べ過ぎたか。


そしてここで致命的なミスを犯す。

PC1を出て、8kmほど過ぎて気がついた。

「トイレにブルベカードを忘れてきた」


戻るしかないよね?


戻りました、PC1に。

ありました、トイレにブルベカードホルダーごと。

そしたらついでにもう一回トイレですっきり。


再びPCを出た時には貯金は0。

もちろん再び最後尾。
全速力で戻ったので、インナーまで汗でびっしょり。
せっかくの心拍縛りも元の木阿弥、貯金も元の木阿弥。 


一人で大雨の中、甲州街道を信州へ向けて登るも、モチベ下がりっぱなし。

大型車がしぶきを上げてすぐ横を通り過ぎる。

延々と続くいやらしい上り。

イーブンペースを維持するのが精一杯。

アイウェアに雨がかかって前方の視界が悪くなる一方。


夕方には晴れるという予報もあったが前方の信州の方向は黒い雲に覆われ、これからず~と雨の覚悟を余儀なくされる。

時間に余裕がないまま、濡れて深夜冷えてきたらどうしよう。

調べておいたコインランドリーでの乾燥やすき家での食事など、すべての計画が狂ってしまった。

真冬の房総300や季節外れの寒波に襲われた先日の埼玉400の恐怖が蘇る。


誰かが言っていたなぁ、DNFするなら小淵沢だって。

それなら今日中に戻れる。

ああ、小淵沢の標識が・・・


その時、大型トレーラーがあげた水しぶきが全身にシャワー状にかかって全てが濡れネズミになってしまった。

頭の中でプツンと何かが切れる音が実際に聞こえた。


や~めた!


迷うことなくUターン。雨に濡れるのも構わず携帯を出してDNFの連絡。

「DNFの理由は何ですか?」と聞かれ、口ごもったが、「機材トラブルですっ!」と嘘をついて。


なんだか分からないが興奮状態に陥り、猛然と甲州街道を韮崎まで下り、中央線・山形新幹線と乗り継いで帰ってきてしまった。


家に戻ったのはいいけど、なにしろ100kmしか走ってないので、体は全然疲れてない。

頭の中はDNFが妥当だったのかどうかの自問でグルグル。

一睡も出来ずに朝を迎えた。


自分と同じ最後尾グループだった人のツイッターで、雨は深夜にあがり朝焼けに染まる南アルプスの神秘的な写真を見て胸が締め付けられるような後悔に襲われる。


もし続けていれば、自分も見れる光景だったのに。


ふ~ん、じゃ今じゃDNFを後悔しているんだ?


そうとも言い切れないんだよね。

あのまま続けていれば、当然時間がないから下りとか無理するだろうし、リスクはそうとうあったし。

どこまでこのブルベという遊びにリスクをかけるかは、判断が難しいところだよね。


そんなこと言って、その後ノーリスクのはずの地元の練習走行で落車して手首折ったくせに?


うう、優子、それは言わないでくれ。










BRM420 埼玉 アタック日光・ビーフ DNF

よし、念願のDNF、やったど〜!

・・・・

あ、いや、悔しいよ、そりゃ。
信じてたメインライト、Exposure Refrex さえ水没しなければ、もしかしたら・・・
いやぁ、惜しいし悔しいよ・・・・。

嘘おっしゃいっ!

おわっ、わわわ!

ねえ、優子。
最近覚えたその大声あげるのやめてくれないかな。し、心拍がAT値を超えちゃう。
しかもフォントも思いっきりデカくなってきてるし。

見栄はると、みっともないよ〜。
頼むから本当のこと言ってね。

はい、本当はDNFを決めてから、ライトが逝かれました。
それでは、まあ、簡単にレポートを。

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ついに初めての400km挑戦!
なのに夕方から雨か雪の予報。
守り神の「無事カエル様」も防水養生。

えっ?雪?
そうなんです、ついに雪のマークが予報に現れました。
神根運動公園に集まった皆様は一様に暗い顔してヒソヒソ話。
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それにしても、いつもよりやたら少なくない?
こんな少数精鋭軍団に自分が混ざって良いのか。
場違い感いっぱいのまま、スタート。

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ひだり〜にみえ〜る 醤油こぅじょぉぉ♬

だから歌、古すぎてみんな分からないって。 

去年のアタック日光ではここでGPSが死んで、おまけにパンク祭りが始まったんだよな。
と思ったら新兵器のポラールの乳バンドが外れてしまう。

みなさん、あれって外れたことあります?
極寒のナイトランを予想して重ね着している状態であれ着け直すの大変じゃないですか?
人目があるからここじゃフルヌードになるわけにもいかず、おまけにビブタイツだからもんぐらふんぐら体をひねりながら、なんと20分もかかってしまった。

当然8時スタートのびりっけつ。
でも今回は新兵器ポラールを見ながら心拍135しばりで400km完走しちゃおう作戦なので、望むところだ。勝負は深夜氷雨が降ってきてからにあると経験もないくせにほざきながら進む関東路。

70kmぐらいのところで9時スタートの精鋭たちに抜かれる。
自分ここまで20km平均できてるから、え〜と平均30km以上か?
でも皆さん軽装っぽかったけど、この先大丈夫なんだろうか?
まあ、発生熱量も半端じゃないだろうから、少々のみぞれなんか溶かしてしまうのかもしれない。

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そのうちに一人のお姫様をお守りする埼玉騎士スタッフ軍団と合流。
自分の脚だと今回はいらっしゃらなかったけれど亀太郎さん達とかお姫様ご一行と一緒になることが多い。

自分、お姫様と同じ脚ということか。
なんとなく情けない話じゃないか。

そういえば噂によると、亀太郎姫は、興津400と会津600にも出るそうな。
どうかよろすくぅ。

PC1までの100kmは追い風基調もあって順調。
なんか、向かい風じゃないと、物足りな〜い♬

こら、おっさんのくせして文章に♬をつけるな!

へいへい。
PC1を出ると日光への上りが始まるが、降ってきちゃいましたよ雨。
予報では21時頃となっていたがどんどん早まっているらしい。

雨具を着けるかどうかの判断が難しかったが、昨年の東北1700kmで1コースだけ出走した、豪雨のアタック阿仁でベテランの方々を見てて覚えたブルベの掟

「迷ったら着ける」

を実践してレインジャケットを着こむ。

この判断は正解過ぎて、日光からPC2までの下りでは豪雨に変わってしまう。
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ここで写真は終わり。
PC2では結構冷えてきて、PC3までの下り・豪雨を考えると雨対策・防寒対策をレベル4まであげて装備する。
といってもなんのことはない、つま先にホッカイロを貼りつけ靴ごとビニールで包みシューズカバー。
シールスキンの手袋にインナーグローブ。おまけにその上から100均ビニール手袋を被せる。

まだ体に着けるホッカイロ2枚と手袋の中に入れるホッカイロは未使用。
それにパールイズミのインナーは、まだ最終兵器として温存している。
これは全面防風でやたら暖かい。
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これと冬用ジャージだけで正月、マイナス4度の宮城県を走ったものさ。

さてPC3までの下りはやはり雨脚が強くなり日の落ちとともに対向車のヘッドライトが眩しく相当注意深い走行を余儀なくされた。
自分のような眼鏡オジサンはこう状態に弱いのだが、これもパールイズミの透明のツバがあるレインキャップのお陰で快適である。

これのコツは、透明プラの内側に曇り止め、外側に撥水スプレーをかけると良いようだ。
これも去年のアタック阿仁でせっかくの透明ツバが曇りまくった経験が生きている。
またこの透明プラ部分は巨大すぎてもてあましてしまうので半分ぐらいに切ってみたら大変調子が良い。

ということで走行状態は悪化してきたが、寒くもなく視界も確保したまま、200km地点のPC3に滑りこんだ。

PC3到着は19時くらい。途中ミスコースで失った30分と乳バンド騒動の20分が痛いが、この時点で貯金は2時間。
心拍135縛りのお陰で、今までのブルベでは考えられないほど脚は残っている。
また防寒対策もあと2段階ぐらい残っている。

雪さえ降らなければ、勝機ありの状態だった。
確かに状況はそうだったはずなのだが・・・

どうしてもこれから徹夜で走るモチベーションが得られなかった。
これから予想される雨やみぞれの状態では、最悪、低体温症も予想される状況だ。
それに交通事故、豪雨の深夜の峠の下り、それらのリスクに耐えられる自信が無かった。

リスクコントロールが出来た冷静さを誇るべきなのか、リスクに後すざりした心の弱さを嘆くべきなのか、それは4日たった今でも判断がつかないが、とにかくDNFを決断した。

ここからならば西那須野駅まで5kmぐらいか。今日中に東浦和まで戻れる。
そう思ってなんとなく泥棒のようにコソコソとPC3から左に曲がったのだが、なんとそれは西那須野駅と反対の方向だった。

しばらく走ったのだが、店も民家も無くなり暗闇の中に取り残されて初めてミスしたことを知る。
うなだれてまたPC3まで戻ったのだが、真っ直ぐ行けばDNF西那須野駅コース。左に曲がればコース復帰、極寒豪雨徹夜の旅がまた始まる。

ここでまた迷いが生じる。
まだやれるのに、止めてしまったことに苦しめられていたので、また挑戦したくなったのだ。

まさにその時、メインライトのExposure Refrex の液晶表示の数字が乱れ始め、ふっと消えてしまった。
On-offを繰り返すとまた復活するが1分も持たずにまた消えてしまう。
Exposureが駄目だとすると、Cateye 540RC1本だけであと200km走らなければならない。

これはまったく考える余地のない立派で正当なDNFである。
高額なライトが駄目になったショックより、晴れて苦行から開放された安堵の方が優っていた。
今日はじめて30km/h 以上を出して西那須野駅に向い、駅からスタッフの方に電話してDNFを告げた。

自分は無神論者であるから、このことにむりやり意味を持たせるようなことはしない。
無事カエルお守りをつけて走るのと、自分は神に守られているなどと信じることは、まったく別次元だからだ。

人生はどんなに辛くても、自分自身で切り開いていかなくてはならないのだよ、若者達よ。

若者たちも、DNFしたヘタレおっさんに言われたくないって。

なんだ優子、聞いていたのか。珍しいこともあったもんだ。

まぁ、なんて言っていいのかよくわかんないけど、次頑張んなさい。

うん、そうだね、次だよね、次の興津400kmに向けて気持ちを切り替えるか。
だけど、一言いわせてもらうと

おい、大英帝国よ、お前の国は霧と雨しか降らないような所なのだから、ちょっと濡れたくらいですぐだめになるような馬鹿高いライト売りつけるなっ、ごらぁ!!

Exposure - Reflex Mk1 フロントライト 

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明るさのモードはたくさんあって、最大2200ルーメン2時間、最小122ルーメン36時間
重量200gほど。軽くて明るくて長持ち。
残り時間をかなり正確に表示する。
また残り時間を設定すると、上りでは暗く、下りでは明るくなど自動で可変してくれるモードもあるが使っていない。

今回は裏面の充電コネクタの部分から浸水した。
一応裏面はクリナップとビニールテープで養生したが、それがむしろ結露を呼び込んだのか?

高額な商品なので、帰ってきてから落ち込んでいたが、乾かしたら、何事もなかったように復活してる。

これからどうやって使っていこうか?

イギリスの通販であり得ない程のディスカウントで買ったからじゃないのぉ?

むぐぅう・・・
 

優子の愛

さあ、ちゃんと、お話ししましょ。


な、なんだよ、いったい。


こちらにきてお座りなさい。


こちらって、ボンネットの上?


バカね、運転席でいいわよ。


はい、なんでしょう?


私にはちゃんと分かっているのよ、白状しなさい。


白状って、べ、別に何をおっしゃっているのやら。


じゃあ、聞くけど、もう今度の金曜日夜には埼玉400kmに向けて出発しなければならないのに、何も準備していないのは、どういうつもり?


え?いや、そろそろ、しようかなと。


 嘘、おっしゃい!


わっ、びっくりした、大声あげるなよ。


あなた、これからのブレべ、ぜ~んぶキャンセルするつもりでしょ?


あわわわわ。


あわわわわじゃないわよ、やっぱり睨んだとおりだったのね?

どうして、止めるの?

本当にそれで、いいの?

後悔しないの?

ちゃんと理由をおっしゃい。


だ、だって、日曜日、たった200kmなのに、すごく辛くて、もう本当に辛くて辛くて、それに2月から寒いの我慢して一生懸命頑張ったのに、ちっとも速くならないし、400kmなんて200kmの倍以上辛いのかと思うと、いやそれ以上辛いかもしれないと思うと、もう駄目だなって止めたほうがいいかなって思って、それで、それで、もう・・・


はい、はい、分かったから少し落ち着きなさい。


ひっ、ひっ・・・


あなたね、勘違いしているようだけど、ちゃんと速くなってるわよ。


えっ?


今年の最初のブルベが寒い時のナイトブルベ300kmだったから、本能的に膝をかばったのか、無意識のうちにセーブするのが癖になっちゃったみたい。


セーブ?


そう、そもそも夏の北海道600kmに出ることが目標だったんでしょ?


そういえば・・・


だから故障しちゃったら元も子もないと潜在意識があったんじゃないの?

それが証拠にいつも最後になると馬鹿みたいに元気になって30km/h以上出すじゃない?

あれ本当に疲れてたら出来っこないでしょ?


そ、そうかな?


だから、あなたのヘタレはあなた自身が作った心理的限界のせいなの。


オレが自分で作った心理的限界?


そう、本当はもっと速く走れるのに故障が怖くて自分で作った低い限界に縛られているの。


そういえば、そんな気がしてきた。


それにね、これからは、400km、400km、600kmと続くんでしょ?

今までとはぜんぜん違う次元のブルベになるわけでしょ?


そう、そうなんだ。そこなんだ。

こんなに遅いんじゃ、寝る暇もないし、危険じゃないかと思って、それで、それで・・・


へ~、じゃ、あなた、これからのブルベ、ぜ~んぶ完走するつもりだったの?


へっ?


ずいぶんと自信家なのね、全部完走するつもりだなんて。

なにもDNFしちゃっても、いいんじゃないの?


DNFしても・・・いい・・・?


そう、全部完走しなくてはならないと思うから、恐怖ですくんじゃってるんでしょ?

いいのよDNFしても。むしろDNFしなくてはいけないの。


だって、出場したからには完走したいさ。


完走目指すのは当然だけど、あなたみたいに若くはない、ヤメたとはいえ40年間に渡る喫煙でボロボロの肺、スポーツ経験皆無の初老のオッサンが、常に完走出来るわけがないでしょ。


そこまで、言うか?


だって本当のことでしょ?

DNFしながら経験をつんで、8月の北海道を楽しんでくる、このくらいの気楽な気持ちでやったらどうなの?


き、気楽な気持ち?


そうよ、しょせんブルベなんて趣味なんだから楽しまなきゃ損。

あなた見てると、必死なのは分かるけど、やたら不幸そうで可哀想になっちゃうのよ。


おれ、不幸なのか?そうか、そうかもしれない。


分かった?


オレは今まで不幸だったのか・・・いや、そんなことは・・でも・・・


今度のアタック日光・ビーフ400kmなんだけど・・・

ちょっと、聞いているの?


は、はいっ、聞いています。


PC2の日光でDNFして電車で帰ってきなさい。


えっ、日光でもうやめちゃうの?


そう、日光まで150km。

当日は北風が吹く予報だから、寒いし向かい風だからちょっと辛いけど、いくらなんでも150kmなら走れるでしょ?


そりゃ150kmなら走れるとも!


そう、たぶんあなたの脚なら18時頃だけど、まだ充分電車あるでしょ、辛かったらさっさと止めて輪行して東浦和まで帰ってきなさい。

もし、まだ余力があるなら、PC3まで頑張ったら?

PC3まではずっと下りだしね。


あっ、本当だ。ずう~と下りなんだね、それならば・・・。


そう、それでPC3は夜中になっちゃうけど、そこでDNFしても矢板あたりにはラブホテルたくさんあるから、朝までしけ込んでそれから帰ってくれば?


なるほど・・・


でもあなた一応300kmブルベ5回完走してるんだし、極寒ナイトブルベも経験しているんだし、まだ頑張れるのなら、318kmのPC5までやってみたら?

その頃には制限時間間に合わなくても朝になってるからDNFしても電車動いてるから大丈夫よ。

でも、そこまできたら、あと残り100kmほぼ平坦をどうするか、その時決めればいいじゃない?


う、う~~む。


どうなのよ?


そうだよな?DNFしてもいいとなると選択肢が増えるし、なによりも気楽になってきた。


そうでしょ?

ベテランの人でもDNFって結構してるし、そうやってブルベに慣れていくんでしょ?

だいたい、あなたの知り合いって、早過ぎる人ばかりだからいけないのよ。

ロンリーHさんとか、なでら男さんとか、ちゃりけんさんとか、YO-TAさんだって観察ブルベやめて写真一枚も撮らないで走ることに専念したら相当速いわよ。



そういえば、速い人ばっかりなんだね。

いやぁ、優子、そのとおりだな、なんか勇気が湧いてきたぞ。

そうか、日光で止めてもいいんだしな。

うん、じゃ、頑張ってみるか?


そう、そうしなさいよ。

その方が男らしくて素敵よ。


分かった優子、オレ頑張ってみる。


やれやれ、嘘も方便ってね、まったく世話のやける。


えっ?何か言った?


う~ん、何も。





BRM414矢祭

行ってきました、BRM414矢祭、Audax japan 宇都宮主催の200kmブルベです。
ロードレーサーの聖地、宇都宮はやっぱりスゲーや。


前日昼入りして走りまわって張り切ってたもんね
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なんたってジャパンカップの古賀志林道。耳を澄ませば木々の間からあの熱狂が聞こえてくる。

それに宇都宮は自転車で町おこしをしているだけあって、全てが違う。


例えばどんなとこ?


例えば? そうさな~・・・


■ コンビニにフロアポンプが置いてある。

■ サイクリングターミナルには、男性を魅せて止まない優しいマドンナが窓口にいる

■ ろまんちっく村の温泉にレーパンを履いた若い女性がたくさん入りにきている

■ ママチャリに乗った女子高生が向かい風の中、トレインを組んで車道を疾走していた。


なんだか、目の付け所がスケベオヤジそのものなんだけど。


まあ、そんなこんなで宇都宮を楽しんだあと、翌日のBRM414矢祭、無事11時間52分で完走出来ました。


・・・・


今回は、4行でまとめないの?


どうぞ、いいから続けたら。


スタート地点で懐かしい人発見。

今年は腰痛のため隠忍自重を強いられていた、ちゃりけんさんです。

今年7月の会津プレブルベの張本人にして笑顔が素敵なナイスガイ。

復帰第一戦が、なんと二日続けての200km。

根本的に自分と体の遺伝子のレベルから違うような気がする。

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ちゃりけんさんを撮ったもう一枚の写真に美しい森の精みたいな女性発見!
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みなさん、聞いてください!このスケベオヤジはこの女性に見惚れて我を失い、グローブ片方と蛍光ベストを無くして大慌て、スタート時間15分過ぎまで捜し回るという失態を演じました。


いやあ、最後のほうからスタートするのって、自分のペースで走れるからいいねぇ。


まったく、随分ブルベにも慣れてきて、ご余裕ですこと。

ブリーフィング風景。
いや、最近のブルベ人気を反映して大盛況満員御礼の図。 
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いや、ブルベに楽なブルベはないっていうけどホントだねー。

今回も一日中向かい風に苦しめられました。


PC1までは一見平坦に見えるけど、北に向い50kmの間に約300mほど標高を上げる道。

それに南風基調で追い風のはずが、何故か向かい風。

宇都宮のブルベは、BRM303日立に続き一日中向かい風がお好きらしい。

だから平坦のはずなのにと30km/h出すように頑張ったことが、後で効いてくる。

PC1には10時35分着。


貧脚の人は無風でも走行中自分に風が当たると向かい風って言い張るからね~。


違いますっ!ちゃんと道端の旗が後方向にパタパタしてたのっ!


PC2へと向かう戸中峠では、標高差350mほどなのに、登り始めてすぐインナーロー固定で時速10kmを割る始末。もうすでに脚にきている。

だけど、何人かの方を抜いたので、やはり向かい風・弱上りの罠に嵌った人たちがたくさんいたということか。
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あのお約束の犬は?


そうそう、それがいました、ちゃんと放し飼いで元気いっぱいで。

ブリーフィングで言及されるほど、毎回お約束でランドヌールを苦しめる戸中峠麓の放し飼いの犬。

前に30mほど離れて女性が走っていたのだが、つんざくようなキャンキャンした鳴き声を放って女性の足元を追走しだした。それだけでなく脚に飛びつこうとさえ見えるので、「こらっ」と大声をあげて引き離そうとしたところ、キッとこちらを振り向いて、向かってきたんだ、このオレに。


ここは一つ後々のランドヌールのために、こんな悪さを続けられないよう懲らしめてやろうと、あのモンテディオ山形を昇格させた伝説の大声で叱ってやることにした。


ごじゃー どげなばり ばがどんやーーー


自分でも驚くほどの爆発音のような大音声が山々に響き渡った。


なに、それ?山形の方言?


いや、どうせ相手は犬だから日本語が分かる訳じゃないし、大声あげやすいフレーズを適当に。

いや、効きました。面白いように効きました。

よほど驚いたのか、目をまん丸くして腰を抜かしたように座り込んでしまいやがんの。

こうしてみると根っからの悪犬じゃないね、彼は。

話せば分かる奴と見た。


なんだか可哀想。


戸中峠を超えて下った先がPC2、13時30分着。
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スタッフが手薄なブルベという触れ込みだったが、PC1を除いてすべて有人PCで可愛いスタンプを貼ってくれました。

いつもながら本当にスタッフの皆さんのご苦労には頭が下がります。


PC2からPC3へは川沿いに緩やかな下りが続く道。しかし予想通り結構な向かい風が我々を苦しめる。

村の杉の木のてっぺんがゆらゆらと揺れるようだったから風速10m以上か。


山ッチさんというスタッフのブログを見ると

「下り坂で普段だったら40km/h巡航が可能な箇所でも30km/hも出ない。こりゃー、参加者は相当大変だ」


と書いてあったが、残念ながら20km/hも出ませんでした。

もう脚は在庫完全放出状態で、姿勢を低くする腹筋も残っておらず、ただふらふらと耐えながら進んでいたのだが、珍しく後ろに二人の方が付いてこられる。

これは、そこそこ頑張らなくてはと、持ち前の見栄張りが発動。20kmほど向かい風と戦ったのだが、力尽きました。しょせん見栄の力なんてこんなもんでしょう。


PCでもなんでもない、川沿いの公園でダウン。
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自転車にのるようになってからずっと単独行だったので集団での走行はどうも慣れない。

つい見栄を張って実力以上のことをしてしまい、疲れはてて離脱という負のスパイラルをいつも繰り返している。


15分ぐらいだろうか、携帯食を食べたり、ストレッチをしたり、うとうとしたり、ブルベの夕方を楽しんだので、しょうがない、またよとよた走りだしたのであった。


PC3へは16時54分着。

この地点、この時間だと、疲れきってしまったがなんとかゴール出来るだろう方々とご一緒になる。


その中で団体で参加の方は、午前中のように華やいだ会話も弾まずコンビニの前にお揃いで新調したジャージが汚れるのも構わず座り込んで、無表情な青白い顔を俯かせている。


どなたかが、「あと50km、平坦だからもう制限時間は大丈夫。頑張ろうぜ」

とおっしゃっていたので、ついつい心のなかの悪魔が悪さをしてしまった。


「ここから10kmぐらい、いやらしいアップダウンが続いて、このコース一番の難所ですよ」


可哀想に、重たい尻をあげて頑張ろうかと思っていた団体のオジサン達はまた意気消沈して今まで以上に背中を丸めて座り込んでしまった。


ひっど~い、性格ワルー!


いや楽勝だと思ってあのアップダウンにさしかかるより覚悟して行った方が絶対いいって。

自分で分かっていても、辛かったもん、あのアップダウンは。
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いやもう、よく脚をつかなかったってくらいやられました。

しかし、石川農道といい、ビーフラインといい関東の農道のあくどさといったらないね。

でも、まあ、下りの底の信号が赤の時は丘の上で止まって、青になってから走りだすなどのテクニックを使いながらなんとか制覇し、こんどこそ本当の平坦基調の道を暗闇のなか疾走、最後の宇都宮サイクリングセンターの上りに向かった。


サイクリングセンターへの上りは、昨日の昼間の賑わいが嘘のように真っ暗闇の峠そのもの。

動物が突然ガサガサと音をたて近くを走りだす。

ふと何者かが後ろから体を引っ張る妄想が頭を離れない。

幸い、誰もいない、ひとりぼっち行なので、思う存分へたれ走行を駆使して、やっとゴール。


19時52分のゴールでした。

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お疲れ様。

でもさ、毎回々、同じことの繰り返しだね~。

前半頑張りすぎて早めに脚が売り切てて、後はへろへろ走行。

ゴール近くになってモチベが戻り、辻褄合わせの疾走、1時間から1時間半残してのゴール。

進歩しないね~。


う、うん。優子の言うとおりだ。これだけやっても進歩しなかったんだ。


進歩しなかった?

そのことでね、話があるの。


えっ、なんだい改まって。


大事なお話だから、ちゃんと聞いてね。


あわわわ、怖い、なんだか聞くのがとても怖い。


ということで、続く・・・・

BRM323 アタック霞ヶ浦北浦涸沼そしてGOKISO

BRM323 アタック霞ヶ浦北浦涸沼 無事完走しました~。


スタート地点の神根運動場駐車場に集まったランドヌールの面々。
 

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スタートは7時だが、いやあ2月のブレべに比べ明るく暖かくなったものだ。

あの真っ暗闇の中へ凍えながら漕ぎ出す気持ちときたら、・・・ブルブル。


この神根運動場駐車場はこれから400と600でもお世話になる場所だ。

去年のアタック日光では、雨でドロドロ状態のため、クリートがはまらなくて

大変困った。

さて、無事スタートして・・・


   ちょっとぉ、待ったぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!


な、なんだよ、優子。急に。


BRM323って、今日はいったい何日?


えっ?なんで?


いいから、答えなさい!


し、4月9日です。


今まで、2週間以上もほったらかしにして、何をしてたのよ?

bakkyさんなんて、その日の内にレポートしているのよっ?

そ・の・ひ。 わかる?

いまさら、あなたの小学生の絵日記みたいなの、誰も読まないって。


そんなこと言ったって、ブログなんてそもそも・・


ええい、うるさいっ!

スタートしたら亀太郎軍団の女の子達とご一緒で、バカが見栄張って実力以上のことして疲れ果て霞ヶ浦付近からの逆風・急激な温度低下にすっかり体調を崩し、PC3でDNFをマジ検討するもマヤ様ご一行のお尻につかせてもらい、なんとか復活。そして17時間6分もかけて24時6分によたよたゴール、めでたし、めでたし。


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     ハイ終了ぉぉぉぉぉぉぉぉぉ


・・・・・。


どうしたの?また泣くの?泣きなさいよ。


あんなに、一生懸命頑張ったのに
僕の17時間がたった4行に・・・
あ、あんまりだ。


それよりもね、GOKISOホイールのインプレをしてくれって要望が複数きているのよ。

ぐだぐだブルベはいいから、GOKISO!

わかった?

GOKISOのインプレをしなさい!


はいはい、優子にはかないません。

でもね、本当にGOKISOに興味があって、検索してこのブログに辿り着いた人がいるかもしれないと思うと、結構プレッシャーなんだよね。


大丈夫よ。GOKISOのホイールに興味もつ人なんてそれなりに情報選択能力に長けている人たちだから、あなたのたわごと、そのまま信じないって。


た、たわごとって・・・

まあ、そんなものか。

でもね、自分ではGOKISOのホイールったって、一風変わったぜいたく品ぐらいに思って買ったんだよね。400km、600kmで完全にたれた時、効果があるんじゃないかって思って。


ところが今回のブルベで思いがけず、多くの方に興味を持たれてしまったので、驚いた。


「お、GOKISOじゃないですか?どうですぅ?いいですか?」

「ほぉ、これが噂のGOKISOねぇ、ふぅぅぅぅぅぅん」

「あらら、これGOKISOですよね、へぇぇこれが、へぇえ、あのGOKISO?」


でも、なんか、反応にいまいち引っかかるものを感じてしまう自分はひねくれ者か。


特にPC3のブルベなオッサンは圧巻だった。


「ほっ?ほっほ、これもしかしてGOKISO?」


「ええ、そうです」


「ほっほう、バブルだねぇ」


         バブルって何? 
 

バブルってどういう意味?

無駄に金を使っているっていう意味?

あ~あ、こんなものに金使っちゃって、オレはいらないけどちょっと興味はあるぜ

ぐらいの意味?


ねぇ、ねぇ、◯ちゃんねるのブルベ板でGOKISO祭りやってるよぉ。


あっ、本当だ。


面白いから書き込んじゃお♪


やめなさい!!絶対ダメ!


なんでよ?


10年前、我が山形のプロサッカーチームの監督が、巨乳アナと不倫事件を起こしたとき、当時の掲示版で日本中の巨乳愛好者と真っ向から戦って消耗しきった経験から言っているんだ。

あれにかかわってはいけない。


は~い、わかりましたっ。


まあ、とにかく感想を述べると


平地、下りの空走(ペダルを止めている状態)は無敵。

トレインの中にいると頻繁にブレーキをかけなくてはならないのでむしろストレスになるくらい。

しかし、それが速さに繋がるのかどうかは、わからん。


向かい風及び上りは、正直言ってわからん。

上りは回転がいいので、速度が遅くなっても回すペダリングが出来るのが強みか。


ハブのサスペンション効果は、わからん。

しかし、自分の今のスペックは、スペシャのルーベプロ・GP4000S 25C・R-AIR・スペシャのGel入りサドルという超楽チン仕様だから、GOKISO効果が分かりにくかったのかも。


しかし、300km走った後、今年のブルベの中ではもっとも体の被害が少なかった。

脚、首、肩、全部がこり・疲労が少なかった。

特に翌日の脚の張りは皆無だったのには驚いた。

まあ、BRM323が超平地のせいもあるのかもしれないが。


付属のコルクのブレーキシューがやたら減る。

新品のシューでも雨の600kmがもつとは思えない。

だから、スイストップのブラックプリンスを買ってしまった。また散財だ。


結論としては、相当速いアスリートの人がこのホイールでなお速くなるのかは、自分にはわからない。

しかし、自分ぐらいの貧脚速度では、楽しようと思ったらとことん楽に走れるホイールだと思う。

脚が売り切れた時、つりそうな時、ちょっとペダルを漕いで、あとは空走で凌ぐような走りでも結構な巡航速度を保てると思う。


600kmブルベで、400km程走った深夜。

なだらかな上り30kmと、獲得標高500mほどの峠を一つ越えた後なだらかな下り30km先にPCがある。

しかし、とっくに脚は売り切れている。それだけでなく首も肩も体幹も疲れきっていて自転車の上に乗っているのが精一杯。

あっ、雨が降ってきた。あたりが濡れて休むのにも休めない。

はぁぁ、なんだか何もかも疲れちゃったなぁ・・・・


こんなシチュエーションで、このGOKISOホイールは真価を発揮してくれそうな気がする。


ふぅぅぅん、なんだかなぁ、あなた特有の後ろ向きなインプレよねぇ。

一生懸命開発した近藤機械製作所の人が見たら、がっかりするわよ。


いやだってしょうがないよ。その人の器を超えてのインプレなんて不可能なんだし。


そもそもさ、ブルベの400kmと600kmが怖いのは分かるけど、お金で解決しようとする心構えが浅ましいのよね。

最近、イギリスだのアメリカだのから、狂ったように買い物してるみたいだけど、大丈夫?


だって怖いから、最善の準備をつくすんじゃないか。


物にばっかり頼らないで、ご自分のエンジン、脚を鍛えなさいよ。

ここのところ、雨だの花粉だのPM2.5だの台風並みの低気圧だの北朝鮮のミサイルだの、言い訳ばっかりでちっとも走ってないじゃない。


うう、だってちょっとやそっと走っても、ちっとも速くならないからつまらないんだ。


ほーーーんとに、だめな奴っ。


ところで優子?


なによ、改まって。


こないだ、大枚はたいて買ってあげたポテンザの調子はどうだい?


高いものは、やっぱりそれだけのことはあるわよね~。