AJ宇都宮の200kmブルベ牛久発に行ってきた。

前回の曽我梅林のあまりの情けなさを優子から馬鹿にされて以来、多少反省した。

もう少し巡航速度を上げなければ話にならん。


ということで前日土曜日にこんな所やあんな所を走り回った。
 

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あれーーー!?

出張で仕事してたんじゃないのぉぉぉぉぉ?


しーーーーーーーー!

優子、声が大きい。

そ、それは、出張だから、仕事はしたけんど、しからば土曜に自由時間をとっても大きな罪になるとは言えないのではないかと推察するに、ど、どうだろう?


仕事の出張とブルベ遠征を重ねて旅費を浮かしたのね?


ばばばばば・・・、こ、声が大きいって。

誰がどこで聞いてるか分かんないんだから。


ずるがしこーーい。


シャーラップ!!!


ということで、なんだかんだで200km走ってしまい、図らずも連日200kmの練習となってしまった。


それでもばっきーさん達なんか正月から400km走っているし、よっしーさんだって連日200kmをすでに経験している。

(アキレス腱の痛み治ったぁ?)

自分だって、来るべき夏にそなえて頑張らねば。


予報では朝のうち雨が残るとのことだったが、晴れの女神「しほ」さんが参加してくれたお陰で、雲ひとつ無い日本晴。まめてる様ありがとう!

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さっそくしほさんと師匠のなおきさんにご挨拶。

お二人の師弟コンビとは去年の埼玉300霞ヶ浦以来。

しかし実際にお話するのは初めて。


なおきさんから拙ブログ見てますよと言われ、大変恐縮してしまった。

こんなスチャラカブログでも、見てくれる人いるんだよね。


このスタート地点の大野屋は、2年前初めてのブルベBRM226宇都宮200のスタート地点。

事情があって残念ながら営業を停止するとのこと。

記念に今期から代表を努められる「へばな」さんと記念写真。
 

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へばなさんは初代ママチャリの達人として有名なお方。

去年の夏、宇都宮600の試走で、雨の浄土平と稲子峠を越え上山の凶悪”なでらまん農道”に来られた所を励ましのお声をかけさせていただいた。

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雨の中、考えられないような山岳コースを300kmも走ってこられたお姿に感動してしまい、涙ぐんでしまったことを思い出す。


さて、ウェーブで7時5分にスタート。

皆さん、速い速い。

いつもの如く次々と抜かされていく。

なんとか脚が合うかと思った女性にもちぎられ結局一人旅。
 

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いつもの予定調和の光景なので悔しくもなんともない。

向かい風の中気楽に心拍130、速度20km~23kmで巡航。


そしてついに7時10分スタートのなおきさん・しほさん達の4連結トレインにも豪快に抜かれてしまった。

見る見るうちに遠ざかる亀太郎のピンクのジャージ。


その時自分の心のなかにある化学変化が起きた。

自分に対する激しい怒りが心の中に渦巻いたのだ。


ちきしょー!


猛然とダンシングでもがいて追いつき、しほさんの後ろにつく。

何としても付いて行きたかった。

安全に調整して完走をめざす、今までのひ弱な自分に嫌気がさしていたのだ。


しかし、そうは言ってもやはり速い。

向かい風の中、時速25km~30kmのペースだ。


あっというまに自分の心拍は150を越してしまう。

苦しいし、辛い。

でも、久しぶりに沸き起こった暴力的な男気とでもいうような感情に身を任せ、心のなかで、ちきしょー・ちきしょーと叫びながら、それでも付いて行った。


それにしても、しほさんのフォームが美しい。

去年の埼玉300で初めてお会いした時は長い脚を持て余し気味に少し上半身が揺れていたように記憶していたが、今回では上半身が安定しててびくともしない。

それに脚がバイクに対して完全にスクエアに、そして高ケイデンスで綺麗に回っている。

「これはこの娘はこれから恐ろしく速くなるなぁ」
 

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そんなことを思いながら、限界が近づいてきてもう駄目かなと思ったその時、トレインはコンビニの中に吸い込まれていった。

えっ?休憩?助かった、なんて思ったが何の事はない51.2kmのPC1だった。


「えっここPCですか?付いて行くのに精一杯で分からなかった」と言ってなおきさんから呆れられてしまった。


9時29分着なので、自分ではありえないほど速いペースだ。


なんだか興奮状態のまま、おにぎりとコーラを買い、食べながらトイレ待ち列に並ぶ。

弱者が経験で身につけた最短コンビニ休憩の術だ。


そして何かに追われるように単独でPC1を出る。


しかし向かい風の中の単独行はやはり辛い。

結局巡航速度は20km/h程度に落ちてしまう。


それでも1時間ぐらいは一人で苦しんでいたのだが、ちょうどその時抜かされたカップルの脚が合いそうなので付かせてもらった。


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あのさあ、女子の後ろばかりストーカーしてない?

このエロおやじ!


し、失礼な!

ば、馬鹿なこと言うなよ、優子。

けっしてそんな邪な気持ちはないって。

それに少し離れてペースを作ってもらっていたんだ。


そしていつのまにかそのカップルも抜かしてしまい、折り返し地点のPC2宇都宮サイクリングセンターに12時12分着。


ここではいつも芝生で寝っ転がってストレッチをすることにしている。

それでも体が冷えないように15分位の休憩にとどめてスタート。


寒気が降りてきて風も強まってきた。

ここからは追い風のダウンヒル、ボーナスステージだ。


30km/hから40km/hで苦もなく巡航できる。

いけ~!飛ばせ・飛ばせ!今飛ばさないでいつ飛ばすのだ、いけ~!


そして下りが終わり、風も横風となり時には向かい風も混じるようになって急に疲れが現れてきた。

気持ちも続かず、禁断のPC以外のコンビニ休憩もたっぷりしてしまう始末。


よたよたと153km地点のPC3に辿り着いたのは14時28分。


コントロールポイントと書かれたテントに用意してあった椅子にもたれ、ああもう疲れちゃったなぁ、後は適当に流せばいいかなんて思っていた時、気付いた!


このペースって、もしかして10時間を切れるんじゃない?

嘘!夢の9時間台?

いや、頑張ればありえる!!!


よっしゃあーーーー!!


とにかく取るものもとりあえずスタート。

風は横風が多いが平坦で信号もなく、頑張ればスピードに乗せることが出来る。

なんとか30km/h巡航を維持しながらもがいているといつのまに髭のおっさんが後ろについてきていた。


しかし、今は脚よ折れろとばかりに飛ばすだけ、後ろなんか気にならない。

それに後ろにつくと行っても3mぐらい間を開けてくれているので紳士的な人だ。


しかし、いよいよ風が強まり疲れが貯まり、もう駄目かなペースを落とすかなというその時、信号待ちで後ろのおっさんが話しかけてきた。


「いいペースですね。一人じゃこのペース出ませんから助かってます」


そうかこんな俺でも他人の役にたっているならもう少し頑張ってみるか。

ヒィィィーーと思いながらもまた30km/h巡航に戻す。


ふと見ると心拍160を超えている。

今日は一日中150以下に下がってないぞ、死ぬんじゃないか。

止めよう止めようと思うと、まるで察したように


「これは5時前に着けますね、頑張りましょう!」


ヒィィィーー、助けてくれーーーーー

もう限界!

死ぬ死ぬ死ぬーーーーー!


「ほら、前方を見て下さい。牛久のあたり真っ黒い雲がありますよ。これは雨が降りますね。頑張りましょう。もう少しです。」


そ、そないゆうなら、あんさん前ひいたらいいがな!

と思うが前に行く気配はまったくない。


ハンガーノックだ。今日はきちんと食べてないからこんなに目の前に星が飛ぶんだ!

もう10時間なんか切るのなんてどうでもいいから助けてくれー死ぬのはいやだーー!


そしてこの髭のおっさんから逃れるように走っているうちに、いつのまにか大野屋に着いていた。

まだ明るい。

到着時刻16時55分。

9時間50分で走り抜けてしまった。


呆然としながらブルベカードを提出し、車に乗って常磐高速に乗ったあたりで体に強い震えが襲ってきた。

ハンガーノックキターーーーーー!


あわててSAであたたかい蕎麦と牛肉丼をかっこんで、命を取り戻すことが出来た。


へばなさん、宇都宮スタッフのみなさん、また宇都宮ブルベで想い出深い1ページを刻むことが出来ました。

本当にありがとうございます。

また3月2日にお世話になります。


長いぃぃぃぃぃーーーーーーー!


おう優子。


優子じゃないわよ。

ちょっと成績がいいと、こんなにあれこれ書くくせに、駄目となると「記憶に無い」だもん、ほんとに現金というか調子がいいというか、呆れるわ。


ん、まあ今回は超平坦後半追い風だらけのボーナスブルベだったからね。

みんな参考記録だなんて言っているくらいだからたいした事無いさ。


可愛くないなぁ~。

嬉しいなら嬉しいって素直に言えば?

帰りのクルマの中でず~と上機嫌で鼻歌歌っていたくせに!


ぐっ・・・・・。