沖縄につぐ今年2回めの大遠征、熊本600kmぐるっと薩摩半島に行ってきた。

1週間前から続く体調不良と、土曜日の夜から強まる風雨の予報でDNSも考えたが、なにしろ航空機チケットがまったくキャンセル出来ない安チケットだし、熊本のホテルも2泊予約済みに加えて320km地点の枕崎のホテルまで事前に宿泊代を振込済みなので、これは行くしか無いということに相成った。

IMG_1145













仙台空港からひとっ飛び。
博多から熊本までは初めての九州新幹線。
車内は木をふんだんに使った高級仕様。

IMG_1146













今年から導入したエイカーのコンパクト輪行ボックス。
3辺の和が203cmでほとんどの航空会社で追加料金なしで預けられる。
またオプションの簡単に取り外しのできるキャスターは便利で、飛行機輪行が一段と楽になった。
欠点はハンドル・リアディレーラー・ベダル・シートポストをはずさなければ収納出来ないこと。

IMG_1151

 











スタート地点の三里木のホテルに着くと偶然亀太郎のすーさんとAJ岡山のS女史さんとご一緒となった。
すーさんとは去年の北海道大雪600でご一緒させていただき、その快速ぶりは周知のこと。
またS女史さんは岡山のあの変態超難度のブルベを主催されている業界の有名人。
とんでもない所に来ちまったな感が漂う中、夕食をご一緒させていただくことに。

折から熊本では鳥インフルで大騒ぎ。
ここは安心の焼肉屋で明日からの健闘を祈りカーボパーティーと相成った。

しかし、お二人ともお話の内容が濃すぎて、とてもついていけない。

すーさん  :僕、雨って好きなんですよ、ほら気温が安定するじゃないですか。
S女史さん:PBP?信号がないから楽よ〜。100kmを3時間くらいで走れるし。

この感じは、既視感がある。
高校3年の時、登録を間違って駿台東大コースで夏期講習を受けてしまった時。
或いは、高校サッカーで帝京と試合して13対1で負けた時。

あの時以来の場違い感に包まれたが今更しょうがない。
弱者は、やれるだけのことをやるしかないのである。

翌日土曜日は今にも泣き出しそうな曇天。
スタート地点の光の森公園へ。

P1000900













完走間違いなしの勇者お二人。

P1000901
 












しかし、スタート1時間前の6時を過ぎても誰もこない。
10分過ぎころ1名男性の方が来れれたが、この方も東京からの遠征組。
地元民が誰もいない!
まさか、風雨の予報に開催が中止か (喜 

と、20分過ぎか一人の男性が自転車で到着。なにやら地面に書類を広げ始めた。
聞くと熊本のスタッフの方。
残念 良かった、これでスタート出来る。
6時半を過ぎると三々五々集まってこられた勇者17名。

それにしても九州時間と いうものか、のんびりしている(笑

7時にスタートするも、みなさん速すぎ!
あっという間に見えなくなってしまった。
自分はすーさんの「KOMAさん、一緒にいきましょうよ」
の絶対無理なお言葉に甘えて最初だけすーさん、S女史さん列車に乗せていただいたが、これも速い!
平気で35km以上出てる。

昨日のS女史さん語録:ブルベはね、実力の3分の1くらいの力で走ればいいのよ!

はい、それではご達者で〜とお別れして、いつもの最後尾一人旅となった。

熊本郊外を出てやっと車のこない田舎道となった。
最後尾グループ3〜4人の方とのんびり走る。

P1000904













そして山間の道で完全通行止め。
シャベルカーが完全に道を塞いでいる。
工事の人に聞くと自転車の人はシャベルカー脇の崖を自転車を担いで行ったよとのこと。
思わぬシクロクロスに大喜びするも脚をすべらせ左の踝をしこたま打ち付ける。
大事にはいたらなかったが、その後いやらしくズキズキと痛むことになる。

八代から球磨川沿いに出ると車も通らない絶景のサイクリング道。

P1000908
 












おまけにSLまで通っちゃうし。
まるで昭和にタイムスリップしたみたい。

P1000907 













114km地点の人吉PC1には1時頃着。
予定よりちょっと早いかな。良いペース。
コンビニは飲料補給だけにとどめて先のすき家でがっつり昼飯。
すき家で福岡から来られた方とこれから予想される風雨についてひとしきり愚痴を言い合い、慰め合う。
 
人吉のループ橋に差し掛かる頃には疲れが出てペースが落ち気味に。

P1000911 













写真撮影を口実に休憩。

P1000912
 












やっと頂上に着く頃にはへろへろに。
しかも恐れていた雨がついにぽつぽつと。

P1000914
 












粟野に近づくにつれ本降りになってきたので、レインウェアフル装備。
道中の霧島温泉郷の湯けむりに誘われながらも、DNFの誘惑を振り切り200km地点のPC2は、18:30頃か。
2時間の貯金に気を良くしジョイフルで優雅にご夕食。
なんといってもこのPC2は、セブン-イレブンでもジョイフルでもレシートOKなのだ。
がっつりステーキ&ハンバーグ定食を食べてボトルに水もつめて、さあホテルをとってある枕崎に向けて走るのみ。

指宿から枕崎までは追い風基調の予報。
うまくいけば3時間の貯金で、ホテルで2時間は寝られる。
これは去年の大雪600kmの時より、良いペースじゃないか。

そして・・・

P1000915













わっ!びっくりした。
何、これ?

あっ優子?
これはね、PC2近くにあるあの京セラの稲盛会長が黒川紀章にデザインさせたホテルなんだ。
本物の温泉大浴場に居心地が良く広い部屋、そして超豪華な朝食がついてとってもリーズナブルなお値段で泊まれるんだ。
しかもお風呂ではタオル使い放題、無料のマッサージチェアも・・・

ええい、ストップ!
だから、なんでいきなりホテルの写真になったか聞いて・・・
あっ、さてはDNFしたな!?

IMG_1149













・・・うん。結局PC2のジョイフルでDNFしちまっただ。

ふ〜ん、弱いなぁ。

そんなこと言ったって、気象予報見たら日曜日の降水確率90%になっていたし、風も終始向い風で風速6〜8m、ということは、海岸線では目も開けれない暴風雨状況になるし、危ないし、辛いし、もうとても気持ちがついて行かなかったんだ。

もったいないな、2時間も貯金あったんでしょ?
予約したホテルのある枕崎まで行こうと思わなかったの?


いや一度DNFに気持ちがいったら無理だよ。もったいないからって枕崎まで120kmも走ったら、それこそ危ない。
今回は
1.先週から続く体調不良が完治してない
2.シャベルカーのキャタピラに打ち付けた左足足首の痛みが強まってきた(今も痛い)
3.この先の風雨は、自分の体力・経験では危険を伴う。

これだけ条件がそろえばDNFの決断に躊躇はなかったさ。

それが証拠に一夜明けた朝の風景はこれだもの。

IMG_1150













こんな暴風雨の中徹夜で走っている馬鹿勇者がいるなんて、とても信じられないくらいだし。
鹿児島までの電車の中から桜島がぼんやり見えたし、思い残すことはないさ。

P1000923













色々と言い訳は上手だけどさ。
すーさんとS女史さんは完走したんでしょ?

うん、S女史さんは33時間とかでトップでゴール。
すーさんは枕崎でゆっくり寝てから38時間半ほどでゴールしたらしい。
でも、あの二人は特別だよー。
人間じゃない実力がまったく比較にならないんだ。

じゃあ聞くけど、あなたは本当に完走するつもりで熊本まで行った?

そりゃ・・・

もしかして最初から適当に走って形を作った後は、DNFして観光に切り替えるつもりだったんじゃない?


えっ?

P1000917













だってあんな良いホテルすぐ見つけるのも、駅前に100円ショップがあってサンダルだの手提げ袋だの買ったりできたのも、妙に用意が良すぎるもん。
こらっ!最初からDNFする気満々だったろ!?

いえ、とんでもない。滅相もございませんです、はい。

まあ、いいや。
ところで去年もDNF3回したの、み〜んな雨のせいだったよね?

そうだったかなぁ。

そうよ、だから反省したとかで高いレインウェア、何万も出して買ったんじゃない。

・・・。

でもさ、雨降るとすぐDNFするなら、レインウェアなんていらなかったんじゃない?

あっ、うっ、・・・

ああ、お金がもったいない!
そんなお金があるなら、私にガラスコーティングでもしてよ。
紫外線にやられてお肌がガサガサなんだもん。


ばっかだな優子。17万キロ走ったポンコツ車にコーティングなんて頼んだら業者の人に笑われちゃうよ。

ほう、今なんて言ったのかしら?
いい度胸だこと。

喧嘩売ってるのか、ごらぁー!


あっ、ごめんなさい、言い過ぎました。